やぎポエム

ポエムとついてますがブログです。編集・ライターの林雄司のブログです。

都市対抗

去年から社会人野球の都市対抗をテレビで見ている。

去年は盛り上がって決勝戦を東京ドームまで見に行ってしまった。

野球も応援も面白かったのだが、なんとなく球場に会社っぽさがあるのが発見だった。

・見に来ている人が明らかに社員。プロ野球ではあまり見ない2~3年目の若手社員のグループやOLのグループがいる
・年配の人はOBだろうか
・通路で名刺交換をしていた(前は同じ職場だったが今は違う事業所にいる人とたまたま会って、これはこれは、ごぶさたしております笑という雰囲気)。
・ベンチにスーツの人(たいてい野球部を管轄している管理部門の長)がいる
・応援団にガスパッチョとか会社のキャラがうろうろしている
・勝利インタビューでも相手(御社)を称える

でもこの会社っぽさが嫌いじゃない。ホームラン打った選手に遠慮がちに声をかける総務部長を見ていると嬉しくなる。(オペラグラスでベンチを見ていた)。

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同じ宗教をベースにする社会(同じ文明)では基本的なルールが共有されているので貿易ができるという話を聞いたことがある。

都市対抗で感じたのが会社という文明だ。続いて欲しい。

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そしてホンダとか東京ガスとか、社員がごっそり応援に来てても会社は回って利益を出し続けているのがすごい。才能に依存せずに利益を出す仕組みができている。

野球を見ながら会社ってすげえなあと思った。(でかい会社ほど強いのがえげつないけど)。

仕事、うそでした~

遠地で朝から仕事があるので前泊して、早起きして朝食バイキングでごはんを食べる。ビジネスホテルなのに予想外に充実した朝食でしっかり食べてしまい、コーヒーも飲んで部屋に戻って出かけるか…というところで

「仕事、うそでした~。仕事なんてありません~」

って思うやつやりたい。

まずは軽く二度寝して、知らない町をうろうろする。

本屋とかに入って、地元の出版社が出してる「〇〇の方言」「〇〇の噂話」みたいな本を買って喫茶店で読んで帰るのだ。

スギ薬局ではない

名前が違うのに同じだと思おうとすることがある。

いつもスギ薬局に行ってると思っていたが、ある日看板を見たらミネドラッグと書いてある。

「つまり、スギ薬局ではないってことだろうか…」

↑この感覚である。

玉木宏をテレビで見て、この人NHKで司会してたなと思ってその番組を見ると谷原章介と名乗っている。よく見ると顔も違う。

「……ってことは、別人かな」

これもそうだ。

松尾スズキの「大人失格」にそんなシーンがある。新宿のアルタに行きたかったのに南口に出てしまい「ルミネとアルタは違うかな」とつぶやくのだ。

明らかに間違っているのに「おかしいぞ」みたいな顔をすることだ。

ただ単に諦めが悪いと言われたらその通りである。

 

虫パターン

かき氷がクリームやフルーツをのせて派手になっていくのが虫みたいなだな、と思う。

近所で見かけるイモムシは一色だが、図鑑に載っているのはカラフルだったり毛が生えていたりする。魚でもカブトムシでもレアになるほど装飾が派手になっていく。

かき氷のほかにも虫パターンは多い。

・ラーメン(トッピングがはみ出して上から脂)
・紅白歌合戦での演歌歌手の衣装
・回転寿司の皿
・栄養ドリンクの名前と箱(ゴールドとかアルファがどんどんついて輝いていく)

希少性を高めるためには派手にしとけ、我々が虫だった時代から残る遺伝子に書いてあるのだろうか。

映像が出ない

会議といえばパソコンをモニターに繋いで映像が出るまでの時間である。

5秒ほどぼんやり待って、出ない…。入力切替を押して…また待つ。たまにその間にテレビ放送が映ってしまって通販番組を一瞬見てしまうことすらある。

会社といえば大人の集まりだ。大学を出て、経験を積んで、役職につき、地価の高い場所にあるオフィスを借りてなんで昼間に青汁のCMを見ているのか。

そこで間が持たずに言うことがこれだ。

「青汁だ」。

そのままじゃないか。無防備すぎる。

こんなことがいろんな職場で繰り広げられている。あの会議前のロスタイムを全部足したら1日で24時間以上はあるだろう。

その24時間は大人が会議室でうつらないモニターを見ているだけの惑星なのだ。

景勝地とソフトクリーム

いわゆる景勝地は帰るタイミングが難しい。

名瀑や入江、山の上の展望台、その景色が眼前にひらけた瞬間はおお!とかうわ!と感嘆の声を上げる。

でも(ひそひそ声で)10分で飽きませんか。

景勝地はたいてい遠い。時間かけて来たので10分で「じゃあ帰ろ」とは言いにくい。でも僕も同行者も明らかに飽きているし、スマホ見たい。

このときにどうするか。

その解がソフトクリームなんじゃないか。

景色に飽きたけど、まだ帰るのにはもったいない。そういう人たちがなんとなく時間を稼げるのがソフトクリームだ。

ソフトクリームを食べたら帰っていい。

だから景勝地にはソフトクリームが売っているのである。

ファミスタやりたい

最近、バック・トゥ・ザ・フューチャーを見た。おもしろかった。すこしも退屈するところがない。ぼんやりしてても笑わせてくれる。

それに比べて僕が好んで見てきたメジャーではない映画やコメディ、本は積極的にならないといけない。よく見ると動きが変、別の作品のセリフの引用になってる、皮肉が効いている、とか。

高校生のころはバウスシアターや文芸坐でそういうの見ながら「早く帰ってファミスタやりたい」と思っていたこともあった。

 

だが、なにかをじっくり見て面白がれるようになったのは、ああいうのが訓練になっていたからかもしれない、とも思う。

 

例えば…さっきコンビニの前を美女が自転車で通り過ぎたのだが、自転車のギアがおかしいのかすごく漕いでいるのに遅かった。チェーンが外れていて勢いだけで進んでいたら最高だ。それが本編のストーリーに関係なく通り過ぎたらもっといい。

以前住んでいた家の近くにあったセブンの店員は「ありがとうございましたー」の前半部分が徐々に無音になっていって最終的には「………したー」になった。いまでも真似できる。

「面白がれるようになった」と堂々と書いたがどっちもコンビニの話だった。