やぎポエム

ポエムとついてますがブログです。編集・ライターの林雄司のブログです。

2023年5月21日・AliExpress・ストレス解消の名のもとに

起きてからデイリーポータルZの今日の見どころを書く。

サンフランシスコの知人が東京に観光に来ているので会う。しかしその知人は英語を主に話し、僕は主に日本語なのだ。分かったような分からないような会話をしながら明治神宮を歩く。一緒にいた人たちは英語で話していた。

以前その知人に出てもらった動画。

www.youtube.com 

凝ってるんだけど1600回しか再生されてない。

思ったんだけど、YouTubeって動画じゃなくって"YouTubeみたいな動画"をアップするところなのかもしれない。

だからこんなボケっぱなしの映像じゃなくて、「こんなの撮ったんです」「これは違うでしょ」みたいな前後があるバラエティ的なものになってないといけないんじゃないか。

それはデイリーポータルZ全体に言えることなんだけど。

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帰りに翌日の撮影で使う砂糖を買う。いろんな砂糖で砂糖水を作って飲み比べる予定。砂糖水スタンドを作る第一歩である。

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帰ってから月曜締め切りの原稿を書く、つもりがダラダラとAliExpressなどを眺める。

AliExpressはBigFaceBoxのレンズを買うために使っていたが、時間がかかったり届かなかったりして良いイメージがなかった。

だが先日、撮影用の背景紙を買ってみたら予定よりも早く届いたし物も良かった。

レンズを売ってる店が良くなかったのか、AliExpressが良いところになったのか。このキリンは予定よりも早く2週間ぐらいで届いた。 

(光るようすはツイッターでどうぞ)

AliExpressのおもちゃ売り場は変なものがたくさんあって中国の夜市や問屋街のようだ。

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西安の夜市

義烏(イーウー)のおもちゃ卸しの店。

義烏のおもちゃ卸は浮かれメガネ専門やホラーのマスク専門など各店舗が専門を持っていた。なかにはうんこの玩具専門の店もあり、ショーケースが全部偽のうんこだった。

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AliExpressの猥雑さはまさに義烏だ。

へんなおもちゃには「ストレス解消」というタグが付けられていることが多いので、「ストレス」で検索してみたら予想外のおもちゃがゴソゴソ出てきた。

ギュッと握ると食われた人の足が出てくる

https://ja.aliexpress.com/item/1005004707488518.html

ただ柔らかいキューブ

https://ja.aliexpress.com/item/1005005535703699.html

とにかく無意味で面白いだけのものはストレス解消と言ってるのかもしれない。学びたいノウハウである。

頭を覆うなにか

https://ja.aliexpress.com/item/1005005553754985.html

頭が疲れると頭蓋骨がパンパンになるので(なっているような気がするので)これはすぐ買った。期待。ただ柔らかい氷も買った。
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こんなことをしていたらまったく原稿は捗らず、4時ぐらいまでかかってしまった。

 

 

2023年5月20日・しじみ習慣ロケ地・元寇防塁・佐田岬

木曜日から九州を旅行していて、この日は福岡からスタート。

飛行機が昼なのでそれまで福岡市内で気になっているところへ行くことにする。まずはしじみ習慣のCMのロケ地。

ツイッターで百道浜にある専門学校だと書いている人がいた。

www.youtube.com

たしかにここだ。

「ちょっと噛んでみ」と言ってる場所だ。

なかなか「な~」の表情ができない。しかしこんな当たりだったらスーツ着てきて完コピすればよかった。

しかし聖地に行くことができて満足。

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すぐ近くにある福岡市博物館へ。ここには金印が展示してある。

海外の博物館のように立派。入場無料であるのも海外っぽい。

事前に見た博物館のサイトに「展示ケースに顔を近づけ、食いいるように見るべし」とあったのでしゃがんで食い入るように見る。

本物の金印

いまでも社印がスタイルのハンコであることがすごい。
契約書に社印がほしいとか、社印を押すには管理部に依頼しなければならないとか、2000年前の形のハンコで大人がワーワー言ってるのだ。

おみやげで金印のスタンプを買う。

会社を作ったらこれを社印にしたい。

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この福岡市博物館の横はサザエさん通りという名前になっている。長谷川町子がこの道を通って百道浜に行き、そこでサザエさん一家の名前を海にちなむことを思いついたそうだ。

つまり、この道の先が浜辺ではなくスーパーの精肉売り場だったら、家族の名前が「ロース」「ハラ美」「テール」になってていたのだ。危ない。

テールとハラ美さん

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唐人町駅近くのうどんやに入る。

天ぷら、うどん、品名だけで店名が分からない。

食べログには「天ぷら うどん」という店名で登録してあった。こういう名前かはっきりしない店はうまい。

完璧な博多うどん。ふにゃふにゃに柔らかくスープが甘い。

あごだしかもしれないが自信がない。むかし取材で牛肉を食べて「豚ですか」と聞いたことがある人間である。東京でも博多うどんをもっと出してほしい。コシとかいいからさ。

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西新商店街に行く。ここは商店街の中央に行商の人がリアカーで店を出すらしい。観光ガイドにはアジアの市場のような写真が載っていた。

でも3台ぐらいしかいなかった。そういう日なのだろうか。

おかしのまちおかかと思ったらそうじゃなかった

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この近くに元寇を防ぐための石垣があるのでついでに見ておく。

石垣だな。

これで当時の世界最強のモンゴルを防げたのかいなと思うが、作った当時はもっと高いものだったらしい。

「ここは元寇防塁です。猫に餌を与える場所ではありません」と飛躍のある注意書きがあった。

世界に元寇防塁か猫に餌を与える場所のふたつしかないような世界観だ。こういう狙ってない不条理にはかなわない。

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空港へ。

空港線のドアがやたらと擦れていたのは旅行者のスーツケースがぶつかるからではないか。

恵比寿と見間違えるがあまり似てない。

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飛行機は都心の上を通る時間帯の飛行機にした。

いつも渋谷から飛行機を見上げているが、あの飛行機からは渋谷がどう見えるかを確かめるのだ。

窓際なのでずっと窓の外を見ていた。

一番好きな地形。佐田岬

伊豆七島の利島。丸い。

飛行機の窓から見える地形を同定しつつ大福を食べる。た、たのしい。

しかし、飛行機は都心の上を通らずに着陸。

都心の上を通るのは南風のときだけなのだが(5月はだいたい南風である)、この日は北風で東京湾からのルートだった。

これまでも都心を上から眺めたくてその時間帯の飛行機に選んで乗っているが、ことごとく北風である。

でも6月にも飛行機を予約してあるのでそのチャンスに賭けたい。

会社にも企画で必要なためと称して新幹線ではなく飛行機で移動する旨を申請している。半分本当で、半分はただ上から東京を見たいだけである。

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羽田にはラーメン国技館の広告が貼ってあった

福岡空港にあったのは「ラーメン滑走路」

ラーメン博物館以降いろんなラーメン〇〇ができている。ラーメン滑走路はいちばん遠くまで来ている名前かもしれない。

ものすごいスピードでラーメンが滑り出てきて欲しい。

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帰宅後、旅行中にあまり見れなかったネットをむさぼるように見て、デイリーの原稿整理をして明け方寝る。

わ、アメリカ!

アメリカに行ってみて自分がアメリカが好きであることに気づいた。

「アメリカが好き」

なかなか頭の悪い響きである。

でも何気ない景色も「わ、アメリカ!」と思って撮ってしまう。


REMやトーキング・ヘッズのミュージックビデオやジム・ジャームッシュの映画で見た光景だ。

10代後半から20歳ぐらいまでに散々見たものがアメリカ産のものだったからだろう。森や古い街を見てジブリみたいと言う人の気持ちがわかった。

 

僕はロードサイドのPizza Hutでも興奮していたのだが、それを見て知人(アメリカ人)がBoring Townと笑っていた。

その Boring Town と呆れたように言う仕草もまた

「わ、アメリカ!」

と思ったのだった。

 

パンまつりヒストリー

ヤマザキ春のパンまつりでこれまで交換されたお皿の枚数が5億5千枚らしい。

日本の世帯数は5340万なので、一家に約11枚あることになる。

皿メーカーにしてもそんなに日本中に皿を配った会社はないんじゃないだろうか。

パンまつりヒストリーのページをじっくり読んでしまった。

www.yamazakipan.co.jp

 

- 最初の数年間は「春のパンまつり」という名称で固定しておらず、「謝恩パンまつり」「食パンまつり」などまさに揺籃期

- 途中で挟まる商品も時代背景を描いていてかっこいい

  •  1984年、男女雇用機会均等法を求める運動が活発になり、簡便食としてランチパック登場
  •  平成とともにダブルソフト登場。このソフト化の流れのなかで1992年にホワイトデニッシュショコラ登場
  •  1994年、ティラミスなどの洋菓子ブーム+バブル崩壊をうけ、おしゃれで安いスイートブール登場
  •  2008年、少子高齢化をうけて食パンハーフサイズ登場

- お皿そのものも健康志向をうけてサラダボウルになったり、Instagram登場後は写真が真上の俯瞰写真になっていたりする

 

読み終わる頃にはすっかりヤマザキ春のパンまつりについて人に語りたくなっている。(商品と社会性を結びつけるのは阿古真理さんという人の本っぽくて良い)

松たか子さんは1998年から登場していて(長い!)、途中で消えたりせずにパンまつりのCMに出続けているのもすごい。

B08YNKSWYG

通行人としてのおれ

駅前で工事をしていて横断歩道が通行止めになっていた。

現場の誘導員いわく車道の方まで迂回してくれ、と。

車が途切れるのを待っていると工事現場の偉い人がやってきて誘導の若者に言った。

「もっと臨機応変に対応しなきゃだめだよ」

そう言って道を塞いでいたパイプを外して通してくれた。

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あの誘導のバイトからすると言われたとおりにやっていたのに、あとから臨機応変にやれとか言われて腑に落ちないだろう。

このシーンでいちばん複雑な感情を持っているのはあのバイトだ。

つまりバイトがモヤモヤするきっかけになった通行人が僕なのだ。

通行人A。

つまり、モブキャラだ。

横断歩道を歩いているとき、『あ、いまおれモブキャラ!』と思ってなんだかわくわくした。

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以前も似たようなことがあった。

 

成城学園前でバスを待っていたら隣で解体しているビルから水が降ってきた。

ホコリを防ぐための水が道路に出てしまったのだろう。

「わ、水だ!いま水降ってきましたよね?!」とつい隣りにいた男性に言ってしまったのだが、反応が悪い。

「はあ」みたいな返事だった。

その人をよく見たら、車をぶつけて警察を待っているところだった。

つまり、車をぶつけてしまい途方に暮れていたら、通行人が「水降ってきましたよね?!」と言ってきたのだ。

それどころじゃねえよ。

パーフェクトにそれどころじゃない状況である。

たいへんなときに登場したのんきな通行人Aが僕だ。

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通行人として純粋に通行しているとき、わくわくするのはつまり「おれじゃなくてよかった」という感情の裏返しかもしれない。悪いけど。

宇宙人

宇宙人は目が2つで描かれることが多い。

だが、なにせ宇宙人だからぜんぜん違う生物から進化している可能性もある。目が108個だったりないかもしれない。

それにだ、身体が予想もしない形であるかもしれないし、皮膚だって思いもしない質感かもしれない。地球人から見たらプラスチックにしか見えない可能性だってある。三角錐で手足や感覚器が外から見えないかもしれない。

つまり、こんなのかもしれない。

 

- 三角コーン モノタロウ 69326206

 

そう、すでに東京は宇宙人に侵略されているのだ。

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と、このまえ夫婦でこんなことを話していた。

さっき、AIに僕っぽい文章を書く方法を指示したらわりとそれっぽいのを書いてきて、この三角コーン=宇宙人説を書くのが恥ずかしくなった。

 

私の指示

私が常識的な発言をします。それを疑ってください。文章の展開を荒唐無稽なものを提案して、その可能性もあると言ってください。それが真であると証明するために、詭弁を展開してください。
文章の最後は照れた文章にしてください。
その証拠に、として断片的な事実を追加するようにしてください。

AI

六本木ヒルズは木造ではないと言われていますが、本当にそうでしょうか?
もしかすると、六本木ヒルズは実は巨大な木の精霊が守っている場所なのかもしれません。

もし六本木ヒルズが木の精霊によって守られているとしたら、その建物は木の力を利用して成り立っている可能性があります。
その証拠に、六本木ヒルズの周囲には多くの緑があり、自然と調和したデザインが採用されていることが挙げられます。

なんてね、ちょっと変わった発想ですけど、考えてみると面白いですよね!

 

自分で指示したAIにやる気を削がれた。

砂糖を入れると売れる

ちょっと前に流行った高級食パンは甘くて美味しいと評判だったが、砂糖を入れていたらしい。

砂糖を入れると売れる。

まだそんな単純な図式が有効だったのか。砂糖が貴重だった時代の話のようである。2023年だぞ。

ということは、だ。

まだ砂糖を入れてないもので、砂糖を入れると美味しくなるものがあるんじゃないだろうか。

………おにぎり、じゃないだろうか。

塩にぎりじゃなくて、砂糖にぎり。

伊勢エビや鯛も甘みがあっておいしい、と言われているので砂糖かけてみるといいかもしれない。