やぎポエム

ポエムとついてますがブログです。編集・ライターの林雄司のブログです。

2043年から来たと思って歩く

今から20年前の写真を見ると人の服や持ってる携帯、看板がちょっと違う。

↑2002年12月1日

↑2003年12月(右端に古雑誌を売ってる人がいる)

そのディテールの違いが懐かしくもあるし、恥ずかしくもある。

きっと20年後の人が見たら今、2023年もそう見えるだろう。

2043年から見た2023年はどんな世界だい?

 

20年待てないので、今日、20年後からやってきたと思って歩いてみたい。

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じゃん!2043年から2023年にやってきました!

コロナが流行ったころなのでマスクしてきたけど、マスクしてる人は少ないね。

ファッションは2000年前代っぽくしたけど、どうでしょう。

2023年に馴染むおれ

スタバだ!このころたくさんあったよね~

建物は変わってないけど、店の名前がちょっと違うかな。広告主募集の白い看板が多いし、サイネージじゃなくて看板というのも今となっては新鮮!変えるの大変そう~

まだカラオケの店だったカラオケ館とサンドラッグがありました。

まさかカラオケ館がラスベガスの巨大な球体になるとはこの頃は誰も予想してなかった。手前に写ってるセダンタイプのタクシーが懐かしくて泣きそう。

このへんは今とあまり変わってないかな。左にあるのはまだLVMHグループに入る前のやんばる。(いまはルイビトンモエヘネシーヤンバル)

新宿駅西口の巨大なビルができる前なのでまだ空が広い。この頃のほうがよかった。

まだウオータースライダー化される前の西口と東口の連絡通路。

平均身長が伸びた日本人には天井低すぎという話で退任直前の小池都知事がウオータースライダーにしたのは半ばヤケだったのかな。でも英断だったと思う。

桂花ラーメンは20年前も変わってなかった。ただこのころはグランデ、ベンティというサイズ表記じゃなかったよ。

そういえばコンビニで雑誌売ってたよね。

駅のホームの鳥の糞よけ。この頃からその片鱗はあったんだけど、まだエネルギー利用には至ってなかった。この時代に戻って一儲けしたい。

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2023年に戻ってきた。

後半、勝手な設定が暴走し始めてしまった。鳥糞発電とか。新宿の連絡通路がウォータースライダーとか。たぶん百合子スライダーって呼ばれてると思う。

 

だがまだ20年後の感覚が抜けきらず、帰り道も(そうかこのころは……)という気持ちで街を見てしまってなんでも愛おしい。

博愛、みたいなことを言う気はないけど、これはこれで新鮮でポジティブになる。あした外を歩くときに2043年から来たと思ってみて!

2023.11.10 スクランブル交差点

2023.11.10

午前中にインタビュー取材1件、午後は会社でずっと撮影。都合6時間ぐらい撮影をしていた。

終わってからスクランブル交差点に面した西村に行く。一等地すぎるのかわりといつもすいている。となりのうなぎ屋ともんじゃ屋もあんないい場所にあるのになぜか目立たない。近すぎて人の目に入らないのかもしれない。

西村から見たスクランブル交差点の横。

地下街入口にみっちりと佐藤と書いてある。

なんだこれ。

むかし、コーラのラベルに名前がついたとき、安いドラッグストアにSATOだけ売っていたことがあった。

これを思い出した。

2023.11.9 四次元アリ

子どものころに読んだ本に四次元アリの話が載っていた。

一直線の道を二次元アリと三次元アリが歩いている。すると正面に壁が現れる。

三次元アリは壁を乗り越えるが、二次元アリからすると三次元アリが消えたように見える。

 


という話。宇宙兄弟にも同じ話が載っているのでSFでは定番のエピソードなのかもしれない。

ただその直線を歩くアリの図が不気味でずっと覚えていた。

ネットで調べるとその話は「四次元の世界をさぐる」(1973年・講談社刊)という本に載っているらしく、僕が読んだのもたぶんそれだ。

その本がネットの中古書店で4000円ほどで出ていたので買った。

あの不気味な絵を再び見たい。

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四次元の話の章があった。図もある。

…………なんか違うな。

……もっと無機的な絵だった気がするのだけど。

 

つまりこれは……子どもの頃に読んだのと違う本だ!

 

ただ思い入れのない古い本を買っただけだった。

 

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でもせっかくだから読んでいる。

つまり、立体は、かげになると、すべて平面になる。一次元減って見えることになります。(中略)ということは……そうです。この三次元の世界も、四次元の世界のかげのようなものかもしれないのです。

(中略)

三次元の世界、つまり立体は、二次元の平面の世界のすぐ上か下に、つまりとなりあわせにあるのです。

とすれば、四次元めの方向は、僕たちの目に見える三次元の世界のすぐとなり、ひろがっているかもしれないのです!

それは、あなたの目の前かもしれないし、すぐうしろかもしれない、というわけです。

よくわからないけど、文章のわくわく感はすごい。

 

2023.11.8pm Thank you

2023.11.8 PM

昼には自宅に戻ってきて午後は溜まってるデスクワークを夜までゆっくりゆっくりとやる。

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本棚の前で見たことない虫がひっくり返ってもがいていた。

机の上にあった小瓶に入れて取ろうとしたら、小瓶のなかに少し入っていた砂糖がなかからこぼれた。

砂糖水スタンドをやったときに使った小瓶だったのだ。

結果として、ひっくり返った虫に砂糖をふりかけるという儀式みたいなことをしてしまった。

虫は瓶に入れてみたらてんとう虫だった。

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英語のサンキューにいまだに慣れない。

日本語では「ちょっと醤油取って」「はいよ」「サンキュー」。
それぐらいの感謝のときに使われる。

コーヒーおごる、だともうサンキューではなく「ありがとう」だろう。

だけど英語では1万ドルの寄付も命を救ったお礼もサンキューなのだ。

醤油か!

英語でThank youと言うときにこれでいいんだろうか、という疑問がいつもよぎる。

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下北沢駅に貼ってあったバス旅行の案内。

「安心!トイレ付きバスで行く」がランチや相席なしよりでかい。

トイレにいけるかどうかって、マズローの5段階だと一番大きい"生理的欲求"だから文字もでかい。

2023.11.6~8 朝礼

2023.11.6

打ち合わせで乃木坂へ。元ジャニーズ事務所のビルはニュースで見た通り看板がなかった。見上げていると隣りにいた人が写真を撮っていた。

帰りに六本木トンネルのグラフィティを見て、この書体で墾田永年私財法って書いてあったらおもしろいと思って試す。

「墾」の文字がまったく書けない。漢字は無理だ。中大兄皇子、乙巳の変なら画数が少なくて描けるかもしれないが、特に中大兄皇子に思い入れがない。

グラフィティっていうか、ファンシーっぽい。

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2023.11.7

会社で撮影、会議、会議。撮影。

1日スーツでいたので酷く疲れる。ひどくを「酷く」と漢字にしたいぐらい疲れた。

帰宅して原稿2本。

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2023.11.8

朝10時30分から会議だったが起きたら10時だった。

しかしなんとなかった。

仕事が昼で終わったので渋谷で行列ができている店でランチを食べる。映える見た目だったが硬かった。若者は顎の力が強いのだろうか。

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むかし働いていた会社は週に1回朝礼があり、朝礼スピーチ当番が半年に1回ぐらい回ってきた。その日だけは早く会社に行かねばならず、でも用事は朝の10分で終わって午前中ぼんやりする日だった。

そういうときにネットで流行っている新しいサービスを試したりしていた。

デイリーポータルZのFacebookアカウント作ったのもたしか朝礼の後だった。勝手にショップを作ったりもしていた。放置したものもあれば、後々大事になるものもあった。

やることがない午前中が実は大事だったのかもしれない。

でも、あまりにも眠すぎてトイレで寝て首を痛めたこともあった。

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本日公開の記事

dailyportalz.jp

10月22日にこのブログで書いたアイディアの実践

blog.yaginome.jp

実際にやってみると、ぞうきんが熱い、ということが分かった。

なんでもやってみると発見がありますね。

2023.11.5 パワポ

昨日の夜から原稿を書き始める。

数時間で終わる予定だったが結局翌日の昼までかかった。

原稿をアップし終えてサワラを買ってきて焼いたら信じられないぐらい苦くなった。

焼くだけでどうやったらこんな味になるんだ?

かつて肉じゃがを失敗したと人に話したら「肉じゃがなんか失敗しようがないじゃないですか」と言われたことがあったが、そういう失敗をするのだおれは。

高校の体育で砲丸投げをしたとき、僕だけ玉が真下に落ちた。どうやったらそうなるのかわからないが、身体を使うことに関しては「どうやったらそうなるのか分からない」結果になることがある。

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時間がかかった原稿はこちら。

dailyportalz.jp

休日にこっそり載せるような記事。

文中に登場する不気味なパワポが気に入ってる。

このまえ10年ぐらい前のパワポ資料を探していたら本気でこういうスライドを作っていて、こいつのプレゼン伝わらないだろうなとしみじみ思った。

 

これは宮沢賢治の雨ニモマケズのワンシーン。東で病気の子供の看病、西で母の手伝い、南で死にそうな人をはげまして、北で喧嘩の仲裁。

情緒を1ミリも理解していない雰囲気になる。

2023.11.4 ローカル広告

打ち合わせで港北ニュータウンへ。

横浜市営地下鉄にセミナーの広告が出ていた。

気になったのは右下だ。お土産がシウマイ。

Amazonギフト券をよく見かけるが、シウマイ。

すごく横浜的だ。

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横浜市営地下鉄に限らず、電車内の広告はローカル色が強い。

そのローカル色の強い広告を貼ったままの電車が乗り入れで新宿や渋谷にいると、地元の空気が一緒に運ばれてきたように錯覚する。

これは大崎に停まっていた相鉄で見た広告。

広告主は横浜市で、都筑区のプロレス団体のプロレスラーが登場している。

都営浅草線に乗り入れている京成、半蔵門線に乗り入れている東武でもローカル広告が見られて嬉しい。

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ところでこの手描きの横浜名刀会の広告って1990年代から貼ってない?