やぎポエム

ポエムとついてますがブログです。編集・ライターの林雄司のブログです。

2025.11.30 どうしてこうなった

明日から12月だなんて信じない

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ドラッグストアにパンツが売られている。

紳士用のボクサータイプで ”ALAIN DELON”と書いてある。アランドロンだ。

見るたびにつくづくすごいことだと思う。

 

フランスのハンサムな青年が映画スターとして成功し、フランスから離れた東アジアの国でレジ横に並べられているのだ。税抜き598円のパンツとして。

アランドロンは俳優としてがんばり、パンツに付加価値をつけたいと思った人がいて、ドラッグストアは安くていいパンツを仕入れた。それそれが仕事をした結果、思ってもないところに出た。だれもふざけてない。

静かな奇跡である。

 

このパッケージの人がアランドロンじゃなかったら面白いけど、それはないだろうな。

2025.11.29 意外なのぼり

雪の宿の黒糖のやつがうまい

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28日に蟹ブックスでイベントがあった。スライドを作るためにこの4年ぐらいのあいだに撮った写真を見返していて、意外なのぼりを撮っていたことに気づいた。

 

アピールするには漠然としている。安いとか良いではなく、ただじゅうたんや靴を売っていることを知らせている。

最後の「お見積」は家のリフォームなどを請け負う内装業だった。内装業に限らずたいていの仕事に見積もりはあるので全業種で使えるのぼりとも言える。ただ問題は見積もりを作っても利益にならないことである。そして客も別に見積もりを求めていないという点もある。

こちらは意外なうえに興奮したのぼり。

ヘラクレスオオカブトののぼり。レア物。

 

のぼりの話をするたびに思い出す悔しいことがある。筑波山に行ったとき、バスから見た紳士服の店に「たけつめ」というのぼりが出ていたのだ。

狭くて思いもしなかったことをのぼりにしていて痺れたのだが、写真が撮れなかった。そのためだけにもういちど行きたい。

 

これはのぼりじゃないけど意外な言葉が大きく書かれた看板。

北見にて。旅の良さが詰まっている。

2025.11.23 古いバナー

今日は文学フリマでした

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YouTubeで古いCMを見てしまう。無駄だと思いながらも(これ誰だっけ、そうだ鷲尾いさ子だ)とか思いながら見ている。

古いCMがコンテンツになっているように古いバナーもコンテンツになると思う。

もはや今となっては懐かしく、エモい。

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リアルタイムでは大したものではないと思われていたけど後から考えると時代を表すカルチャーだったという話が好きなので(小説だって漫画だってゲームだってそう)、バナーもそうなんじゃないかと思っている。

でもやっぱりカルチャーじゃなかったね、ってものもあるかもしれないし、それはそれで愛おしい。

2025.11.20 岩手

部屋が乾燥しているとか気づくようになった

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大谷翔平を見て思うのは、これが宮沢賢治の100年後かということである。

どちらも岩手出身。大谷翔平は水沢、宮沢賢治は花巻なので30kmぐらい離れている。

宮沢賢治が1896年生まれ、大谷翔平が1994年生まれ。

宮沢賢治が163cmで当時としては大柄と書いてあるサイトがあったが、大谷翔平はそこから27cm伸びている。

100年で岩手の人がものすごくでかくなった。「雨ニモマケズ」から100年経つとメジャーリーグのベンチでハイタッチするようになるのだ。

 

2025.11.18 マイキーボード

X(Twitter)が落ちてる

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いつも使ってるキーボードが突然認識しなくなったので少し前まで使っていたキーボードを出した。

 

キーボードのような毎日使っていたものが、少し時間があくと急に汚く見えるのはなぜだろう。いや、実際キーの隙間にゴミや食べかすがたくさん落ちている。

 

抜け毛だったり、ふけや目をこすったときの目やにもあるだろう。かつて私の一部だったものが入り込んでいる。DNA判定したら私と思われるかもしれない。

 

つまり、キーボードが私になっている。

 

あと20年ぐらい使い続けたらしゃべり始めるかもしれない。

 

 

2025.11.15 36年前は終戦

やわもちは30分放置する

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つりばんど岡村さんがコンプレックスの記事を書いた。

コンプレックスの二人の腰痛が心配 :: デイリーポータルZ

で、さっき話をしていて、そんなに昔でしたかねって言ったが36年前だ。

1981年ごろ、僕らが子どもだった頃に戦争の話をしていたおじさんは、いま僕らがコンプレックスに感じるぐらいの感覚だったのだ。(1981-36=1945)

昔話と思っててごめん!

2025年のMrs. GREEN APPLEから1989年のコンプレックスは36年前。1981年 YMOのテクノデリックの36年前は玉音放送だった。

若者の前でもう荒井注のカラオケボックスの話とかもうやめよう。

2025.11.7 「面白い!」を見つける、という本が出ます

本が出ます。2025年11月8日発売です。


「面白い!」を見つける——物事の見え方が変わる発想法 林雄司著

Amazonでは予約できます。

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世界を面白がる方法を書いてます。面白がることが役に立つかどうかじゃなくて、面白がるという行為そのものが楽しいよってことを書いてます。って説明が抽象的ですが、内容は具体的です。
いくつか引用します。「面白い」の探し方のパートから。

上を見よう、もしくは下を見よう

歩くときはあえて上を見ると、いつも見えてないものが見えて、意外な発見につながります。人ってあまり上を見て歩かないんですよね。例えば、新宿の靖国通りのカラオケ館の屋上はお城のようにとんがっています。あそこがVIPルームだったら面白いですよね。
それともオーナーの部屋でしょうか。案外室外機が詰まっているだけだったりして、でもそれもいい。意外さが見つかればそこから想像を膨らませられます。

(中略)
ふだんよく上を見る人は意識して下を見てください。

「仮装するとしたら」を考えよう

『デイリーポータルZ』では、身近な人の仮装をして集まるイベント「地味ハロウィン」を10年前から開いています。地味ハロウィンの仮装を考えていると、人やモノをよく見るようになります。
「IDカードをぶら下げたまま帰る人」とか「総務部10年目」「すっかり見ないあいだに大きくなったいとこ」「飲み会の帰りに帰れるというけど帰れない人」など、目のまえにいる人がカッコつきの「〜している人」というフレームで見えてきます。
 逆に言えば、よのなかの人すべてが「入社4年目の営業」「取引先に持って行く手土産を買う人」などのシチュエーションで表すことができます。
 このフレームで見ると人がよく見えてきて楽しいですよ。
 自分のことも「拾ってきた石の処分に困っている人」「歯が痛いけど医者に行くのが嫌で我慢している人」と言ってみると、内面の悩みとかちっぽけに思えてきます。

こういう視点で見ること自体が楽しいです。
でもそれだけじゃなくて、たまに自分で見つけた「面白い」がよのなかにフィットすることがあります(記事がバズるとか)。それを試すのもまた楽しいんですよね。デイリーポータルZに毎週記事を書いているのはそのせいです。

面白さを見つけて、記事にしてウェブで公開する感覚は、落とし穴を掘って陰から見ているようなドキドキ感があります。
アクセス履歴を見て読まれているのを確認しているのは、木の陰から穴に落ちた人を見てしめしめって思っているときと同じ気分です。

ネットで発表するとき、私は「新しい面白さを世に放ってびっくりさせてやろう」と思っています。
私はこれに中毒になっています。20年続けてすごいと言われますが、ただの依存症です。

でもこの落とし穴は自分ファースト、自分の思い優先で掘ったほうがいい。
自分を曲げなければ、人が集まっても集まらなくても楽しいからです。人が集まらなくても自分がそれを面白いと思ったことには変わりがないので、愛おしいんですよね。
誰も落ちない穴の底で「だめかー」とニヤニヤ腕を組んでいられる。負け惜しみじゃなくて、本当にそう思えます。

ひとり二人羽織、流行語大賞になるかもと思ったけど無風でした。でも平気です

 

もっと引用して説明したいけど、そうすると全文引用することになるので(そのために本を書いたのだった)、これ以上は買って読んでください。

www.chikumashobo.co.jp