先週、1泊2日で名古屋~静岡と取材した。2日で4件、うまくスケジュールできたし先々でいい話を聞けた。
と思って帰ってきたらカメラがない。
カメラが、ない
この2日の成果はどうなるのか。ただの旅行か。全部スケッチの記事にするのか。インタビュー記事でスケッチってありえないだろうが。
ど、どうしたら……と家でくるくる回りながら浜松で乗ったタクシーに電話した。調べて折返してくれるという。少し経って電話がかかってきた。
あってほしい!でもこういうとき思い通りになった試しはない、けどあってほしい。同時に期待するとがっかりするぜと皮肉っぽく考える。しかし…!
「ありました」
よかった。ほんとうによかった。
血の気が引いた身体に再び血がめぐる。指先に体温が戻ってくるのがわかる。
浜松の遠鉄タクシーありがとう、見つけたけどカメラを持っていかなかった人の優しさ。最高だ。
そのときFacebookにこう書いた。
『皮肉ばかり言ったりしてないで人に優しく素直に生きよう。』
昨日カメラが浜松から届いた。偶然同じ日に同じタクシーに忘れられた別のカメラだったらどうしようと思ったが、僕のカメラだった。人のカメラが届いたらそのカメラに入っていた写真で記事を書くしかなかった。
カメラには青空とピザの写真が入っていた
素直に生きようという決意から3日経ったが、あの気持ちはすっかり薄れてなんでそう思ったのか分からなくなっている。