会社にHさんという先輩がいた。
Hさんは後輩にも丁寧で優しい人だった。
ある朝、9時少し前のエレベーターは遅刻しそうな社員でいっぱいだった。だが、ほかの会社の人もいるので各階にエレベーターは停まる。そしてドアの近くに立っていたHさんは降りる人のためにエレベーターをいちど降り、また乗ってくる。
でもHさんは降りて5歩ぐらい先まで行ってしまうため、また乗ろうとするときに締まりかけのドアに挟まる。
それを3フロアぐらい連続でやった。
どうぞ、スタスタスタ…ガシャーン。どうぞ、スタスタスタ…ガシャーン。
そしてそのエレベーターに乗ってる人は全員遅刻した。
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フレックスもテレワークもない時代のおもしろ困惑癒やしふざけんな話である。