ニフティのイベントスペース「東京カルチャーカルチャー」、個人と企業の“したい”をかなえる新たなステージへ 2016年12月、渋谷に移転
カルカルとデイリーはニフティの2大謎事業としていつも同じ部にあってがっつり関わるわけでもなく、なんとなく横目で見ているような関係である。
カルカルの移転話や物件探しはずっとやっていて、いちど店長の横山さんが会社から徒歩10分という物件を見つけてきたことがあった。
内覧に行くとき、あの距離で10分で着くかなあとか話しながら歩いてたら、間に合わないことに気づいた横山さんが途中で早足、最後は無言で走りはじめた。全員でそれを追いかけた。
結局走っても20分ぐらいかかって、全員汗だくで内覧してたら「おれ、嘘つくよなー」と横山さんがしゃあしゃあと言ってた。
その物件は立地も条件もこれはないなという店だったんだけど、横山さんだけ気に入ってしまい、「ここが楽屋で♪」「ソファーも素敵ー」とか新築の家を見る新妻みたいになってしまった。
帰りに歩きながら瀬津さん(上司)と、誰か横山さんにあの店を諦めろと言うかを話し合った。
とりあえずいま言うとかわいそうだから、会社ついてからにしようということにした。
会社で恐る恐る、さっきの物件はないんじゃないかと言うと、「あ、やっぱりそう?」みたいな明るい返事で拍子抜けした。ダメなのをわかってわざと明るく振る舞っていたのだとしたら切ない。でもそうでもない気もする。
ああいうひょっとこな日々から考えると移転が決まってよかった。