チェーン店が急に見せる人っぽさに弱い。
駅の近くのマイナーコンビニが閉店して「10年間のご愛顧ありがとうございました」と貼られていた。
その店は品揃えが微妙で、おいなりさんは味がしないし、いつも冷房がきつすぎて梅雨時はガラスが結露していた。結露した店内を外から見ると靄がかかって夢のようだった。
店員とも話すことがなかったが、閉店してから「10年間のご愛顧ありがとうございました」と急に人っぽいことを言われるとぐっとくる。
経堂に引っ越してきてすぐにできたので、経堂の10年はピアゴととも過ごした10年でもあったんだなとか考えてしまう。
そして先月、久しぶりに京急品川駅に行ったら駅そばが閉店していた。
京急の駅そばの「えきめんや」だ。夏になると冷たいそばの上に豆腐を一丁丸ごと乗せた雑なメニューを出していた。
かわくないキャラクターのおじさんがボロボロになって「長きに渡り、ご愛顧ありがとうございました。」と言われるとまたぐっとくる。
20年以上前、京急品川駅を使っていてこの立ち食いそばを覗いてた。ああいうなんてことない店も閉店する。
会社は大森にあって、京急のほうが帰りにひとりになれるからという消極的な理由で使っていた。そんなこととか思い出すが、えきめんやに入ったことは1回ぐらいしかない。
そして駅近くのピアゴ跡地にはまいばすけっとができて、すっかり前の店のことを忘れて「まいばす最高」とか言ってる。