本が出ます。2025年11月8日発売です。
「面白い!」を見つける——物事の見え方が変わる発想法 林雄司著
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世界を面白がる方法を書いてます。面白がることが役に立つかどうかじゃなくて、面白がるという行為そのものが楽しいよってことを書いてます。って説明が抽象的ですが、内容は具体的です。
いくつか引用します。「面白い」の探し方のパートから。
上を見よう、もしくは下を見よう
歩くときはあえて上を見ると、いつも見えてないものが見えて、意外な発見につながります。人ってあまり上を見て歩かないんですよね。例えば、新宿の靖国通りのカラオケ館の屋上はお城のようにとんがっています。あそこがVIPルームだったら面白いですよね。
それともオーナーの部屋でしょうか。案外室外機が詰まっているだけだったりして、でもそれもいい。意外さが見つかればそこから想像を膨らませられます。(中略)
ふだんよく上を見る人は意識して下を見てください。
「仮装するとしたら」を考えよう
『デイリーポータルZ』では、身近な人の仮装をして集まるイベント「地味ハロウィン」を10年前から開いています。地味ハロウィンの仮装を考えていると、人やモノをよく見るようになります。
「IDカードをぶら下げたまま帰る人」とか「総務部10年目」「すっかり見ないあいだに大きくなったいとこ」「飲み会の帰りに帰れるというけど帰れない人」など、目のまえにいる人がカッコつきの「〜している人」というフレームで見えてきます。
逆に言えば、よのなかの人すべてが「入社4年目の営業」「取引先に持って行く手土産を買う人」などのシチュエーションで表すことができます。
このフレームで見ると人がよく見えてきて楽しいですよ。
自分のことも「拾ってきた石の処分に困っている人」「歯が痛いけど医者に行くのが嫌で我慢している人」と言ってみると、内面の悩みとかちっぽけに思えてきます。
こういう視点で見ること自体が楽しいです。
でもそれだけじゃなくて、たまに自分で見つけた「面白い」がよのなかにフィットすることがあります(記事がバズるとか)。それを試すのもまた楽しいんですよね。デイリーポータルZに毎週記事を書いているのはそのせいです。
面白さを見つけて、記事にしてウェブで公開する感覚は、落とし穴を掘って陰から見ているようなドキドキ感があります。
アクセス履歴を見て読まれているのを確認しているのは、木の陰から穴に落ちた人を見てしめしめって思っているときと同じ気分です。
ネットで発表するとき、私は「新しい面白さを世に放ってびっくりさせてやろう」と思っています。
私はこれに中毒になっています。20年続けてすごいと言われますが、ただの依存症です。
でもこの落とし穴は自分ファースト、自分の思い優先で掘ったほうがいい。
自分を曲げなければ、人が集まっても集まらなくても楽しいからです。人が集まらなくても自分がそれを面白いと思ったことには変わりがないので、愛おしいんですよね。
誰も落ちない穴の底で「だめかー」とニヤニヤ腕を組んでいられる。負け惜しみじゃなくて、本当にそう思えます。

ひとり二人羽織、流行語大賞になるかもと思ったけど無風でした。でも平気です
もっと引用して説明したいけど、そうすると全文引用することになるので(そのために本を書いたのだった)、これ以上は買って読んでください。
