やぎポエム

ポエムとついてますがブログです。編集・ライターの林雄司のブログです。

「変わっている」の落とし穴

デイリーポータルZのサイト改善のまとめ記事が出た。

「デイリーポータルZ」がサイト改善で入会数54.6%増! ウェブ解析士マスターと語る裏話 | 【レポート】Web担当者Forumミーティング 2022 秋 | Web担当者Forum

ここで最後に僕が「オーソドックスって大事ですよ」と言っている。

 

例えば変わった飲み屋を開こうとしたとき、本当に変わっているのを目指して入り口をマンホールにすると誰も入ってこないのだ。

 

世にある「変わった店」は入り口は分かりやすい。変わっているといってもトイレの壁全面にフランク・ザッパの写真が貼ってあるぐらいである(そういう店に連れて行かれたことがある)。「変わっている」と認識されるわかりやすさが必要だ。

 

でも僕は「変わっている」の落とし穴にすぐに落ちる。

 

むかしテレビ番組を作るという話があった(もちろん流れた)。デイリーポータルZがテレビだとバラエティ的なものを想像するだろうから、ドラマにすることにした。しかし予算がないので、2週に1本作って再放送はタガログ語吹き替えにするのはどうだろうと考えた。

 

このアイディアについてテレビをよく作っている人に相談することにした。それがいきなり藤村忠寿さんだったのだが、快く話を聞いてくれた。

 

「変わったことしようとしてドラマとか言ったんだろ」といきなり僕の浅い魂胆を見抜き、タガログ語吹き替えについては「そういう唐突なことをすると、視聴者は笑ったり驚いたりせずに、黙ってチャンネルを変えるんだよ」とアドバイスをしてくれた。

あと、「お前らみたいな適当な人間にドラマは無理」というシンプルなアドバイス通りにこの企画は流れた。

 

「変わっている」の落とし穴とは会議が笑いのピークになっている企画である。「~しちゃったりして」で盛り上がって、実際にやると面白くない。

 

でもそういうアイディアしか出てこないので、最近はしゃべって消化する動画を作った。

www.youtube.com

 

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