子どものころに読んだ本に四次元アリの話が載っていた。
一直線の道を二次元アリと三次元アリが歩いている。すると正面に壁が現れる。
三次元アリは壁を乗り越えるが、二次元アリからすると三次元アリが消えたように見える。
という話。宇宙兄弟にも同じ話が載っているのでSFでは定番のエピソードなのかもしれない。
ただその直線を歩くアリの図が不気味でずっと覚えていた。
ネットで調べるとその話は「四次元の世界をさぐる」(1973年・講談社刊)という本に載っているらしく、僕が読んだのもたぶんそれだ。
その本がネットの中古書店で4000円ほどで出ていたので買った。
あの不気味な絵を再び見たい。
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四次元の話の章があった。図もある。
…………なんか違うな。
……もっと無機的な絵だった気がするのだけど。
つまりこれは……子どもの頃に読んだのと違う本だ!
ただ思い入れのない古い本を買っただけだった。
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でもせっかくだから読んでいる。
つまり、立体は、かげになると、すべて平面になる。一次元減って見えることになります。(中略)ということは……そうです。この三次元の世界も、四次元の世界のかげのようなものかもしれないのです。
(中略)
三次元の世界、つまり立体は、二次元の平面の世界のすぐ上か下に、つまりとなりあわせにあるのです。
とすれば、四次元めの方向は、僕たちの目に見える三次元の世界のすぐとなり、ひろがっているかもしれないのです!
それは、あなたの目の前かもしれないし、すぐうしろかもしれない、というわけです。
よくわからないけど、文章のわくわく感はすごい。