やぎポエム

ポエムとついてますがブログです。編集・ライターの林雄司のブログです。

2023.9.20 飛行機から渋谷を見下ろしたい

今日は会社を休んで関空に行って、そのまま帰ってきた。

羽田に着陸する飛行機から渋谷を見下ろすためだ。

いつも渋谷の上を通る飛行機を見て、あの飛行機から地上にいる僕はどう見えるのかが気になっていたのだ。

誰か分かるのだろうか。手を降っていたら見えるのだろうか。

それを確かめたい。

僕は飛行機に乗り、見下ろされる側、渋谷・スクランブルスクエアの屋上には妻にいてもらう。

(スクランブルスクエアは屋上に展望ロビーがある高層ビル。少しでも高いところのほうが人が認識できそうなのでここにいてもらう)

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しかしこれがなかなか難しく、これまでに3回失敗している。成功するための条件は3つ

(1) 15時~19時のあいだに南風が吹いている
(2) WIFIがある飛行機の窓際の席を予約できる
(3) スクランブルスクエアの屋上のチケットが買える

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まず(1)の風向き。

南風が吹くときに羽田に着陸する飛行機は都心上空ルートを通る。

ただ、南風が吹いていてもこのルートになるのは15時~19時のあいだの3時間だけ

北風の場合

風向きが変わるとすぐに都心上空ルートではなくなる

(国土交通省ホームページから)

とはいえ東京の夏はだいたい南風なので、夏の夕方は都心の上を飛行機がどんどん通る。

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(2) 飛行機の予約

コロナのあいだに飛行機のチケットがすごく高くなった。2週間前とかに予約すれば安くなるが、2週間前だと搭乗日が南風かどうかは分からない。

飛行機のなかでFlightradar24(どこを飛んでいるか分かるアプリ)を見たいし、地上にいる人と連絡を取りたいので機内WiFiはあったほうがいい。

機内WifiがあるということでLCCが除外される。つまり、やっぱりチケットが高い。

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(3) スクランブルスクエアの屋上のチケットが買える

コロナのあいだはスクランブルスクエアの屋上は行けば入れたが、いまは2週間以上先まで予約がいっぱいである。

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つまり、飛行機とスクランブルスクエアのチケットが取れる日をエイヤ!でとって、当日南風であることを祈るしかない。

 

きょう、9月20日に決めたのは先週。9月21日から秋雨前線が南下してきて、いつでも南風の季節は9月20日で終わりだからだ。たぶん。

今日しかない。

行きのバスのなかで研ナオコの「夏をあきらめて」を聴いた。

 

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天気予報では9月20日は夜から雨の可能性があるが、夕方は南風の予報だった。9月20日の朝までそうだった。

関空まではジェットスター。ジェットスターってジープみたいな乗心地がするよね

関空についてドトールでジャーマンドッグを食べて、すぐまた搭乗手続きをする。この待合ロビーで今日一番なにもしてないのは僕です。

望遠のカメラ(ニコンの3000mm)にGoProをつけた。これで寄りと引きの両方が撮れる。

 

僕が取った便は15:55関空発ー17:15羽田着のANA。

 

15時。関空のロビーでFlightradar24を見る。羽田に着陸する飛行機がぞくぞくと北上して都心上空を通るルートに入っている。……よし!

スクランブルスクエアにいる妻からも飛行機が通過し始めた、という写真が送られてきた。

ちなみにスクランブルスクエアの入場券は2時間前のものしかとれなかったので、妻には屋上で2時間待機してもらっている。

これまで人を待機させては別ルート、という不運を繰り返してきたが、ついに見られる。成功するかどうかわからない企画なので、航空券は自腹だし休みを取った。

仕事でやってるんじゃなくて、魂の問題になってきた。

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このあとのことは淡々と書く。

15時30分ごろ、着陸ルートが変わる。

風向きが変わったのか。もういちど南風運用に戻れと念じながらANA便に搭乗。

客室乗務員に「下で人が待ってるので渋谷経由でお願いできますか」とタクシーみたいなことを言いたくなる。

都心上空どころか、大島上空でぐるぐる回り始める。

もういっそのことダイバート(別のところに着陸するやつ)してしまえと思う。

そのころ、都心では雷雨が発生していたらしい。

それを避けていたのだろう。さすがだね。

17時ごろの雨雲レーダー

結局、木更津方面からまっすぐに着陸。

妻は飛行機から見えるよう派手な服を着て待機していたが、ただ派手な人となった。

東京湾を横切るルートなのでアクアラインの排気筒がよく見えた。

『これがおれのスクランブルスクエアだ』って書こう、と思いながら撮った。

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4回挑戦して4回失敗した。

僕が乗る飛行機の前に南風運用を取りやめるなんて、めったにない運の悪さである。

今年は夏休みをまだとってないので、これが夏休みかもしれない。

関空のドトールに行って帰ってきただけの旅。